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解離性脳動脈瘤と本幹脳動脈瘤群 ―現状と今後の課題―

はじめに

 解離性脳動脈瘤は、以前、くも膜下出血(SAH)の約3%の原因を占め、破裂してSAHを生じた段階で診断され、24時間以内の早期の再破裂が非常に多い1比較的まれな疾患という認識であったが、現在はMRI、MRA や CTA の画像診断の普及により、発生時の頭痛を契機として、あるいは40~50歳代を中心とした比較的若い年齢の脳梗塞の原因として未破裂の状態で診断される機会が著増している2。椎骨動脈のケースは、頚を鳴らす、急激に振り向くような動作での発生例もしばしば認められ、日常生活における頚部の回転による軽微な動作による外因性の発生要因も示唆されている。