神経筋疾患の遺伝子治療について学んだ教訓

WMS 2020で開かれたパネルディスカッションで、神経筋疾患(neuromuscular disorder、NMD)の遺伝子治療の専門家が、新規遺伝子治療の投与及び安全性の問題について議論した。

議論の要点は次のとおりである。

    Ana Buj Bello博士(Genethon社、フランス・エヴリー)は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy、DMD)、脊髄性筋萎縮症(spinal muscle atrophy、SMA)及び筋細管ミオパチー(myotubular myopathy、MTM)に対する様々な遺伝子治療法についてレビューした。用量増加によって標的組織でのタンパク質発現が上昇することが、臨床データによって示唆されている。「患者にとって適切な用量は?」 とBello博士は質問した。「この質問は、前臨床試験及び臨床試験で慎重に分析する必要がある重要な質問である」。