研究者は、統一多系統萎縮症評価尺度(Unified Multiple System Atrophy Rating Scale、UMSARS)を用いて、臨床試験の計画に重要な影響を与える可能性がある潜在的なベースライン効果と天井効果を特定した。
ニューヨーク大学医学部(米国ニューヨーク)のMiguel Pérez博士は、UMSARSで測定される疾患の進行に大きなばらつきがあることがこれまでの研究で示されていると述べた。報告された1年の進行速度は、UMSARS-Iでは3.9~6.5、UMSARS-IIでは3.6~8.2だった。
Pérez博士らは、このばらつきは登録時の重症度の差異及び評価尺度の潜在的な天井効果によるものではないかと仮説を立てた。より進行した段階の患者では、あまり悪化しないように見える場合がある。